カテゴリー別アーカイブ: 3Dプリンター デザイン・ファッション

アートの世界や、ファッションシーンでも注目を集める3Dプリンター。3Dプリンティング技術を用いた取り組みを紹介。

1時間程度で洋服が作れる3Dプリンター「OpenKnit」

これまでにも3Dプリンターで洋服を作るプロジェクトはいくつか発表されています。しかし今回紹介する「OpenKint」は既に実際に洋服を作り出すことができるプロダクトとなっています。RepRap3Dプリンターのように、このOpenKnitもArduinoベースのオープンソースプロジェクトとなっており、価格も550ユーロ(約7万7500円)という手頃な価格となっています。
3Dプリンタで出力されたアタッチメント等の部品やモーター、センサー、編み針等で構成されており、OpenKnit専用のデザインソフト「Knitic」を使って作成したデータを出力します。およそ1時間程度で洋服(セーター)を作ることができるようです。通常の家庭用3Dプリンターでは、ちょっとしたサイズの物でも数時間かかるのは当たり前なので、実際に着ることができるサイズの洋服を1時間程度で出力できるというのは、かなり魅力的ですね。
既に衣類専用のデータ共有サービス「do KNit yourself」もオープンしており、数点の衣類のデータが公開されています。現時点では毛糸での出力にしか対応していないようですが、今後繊維となる素材の種類が増えてきたら、もっと可能性が広がるかもしれませんね。現時点のクオリティでは、着て外出するのは恥ずかしいかもしれませんが、部屋着としてなら問題ないでしょう。その他、マフラーや手袋、ニット帽等ならとてもいい感じの物が簡単に作れそうです。あとはペットに着せたりする洋服をこれで作ったらとても可愛いかもですね。

3Dプリンターで作るiphoneスピーカー

3Dプリンターで簡単に作れる物としてスマートフォンケース等がありますが、Shapewaysにスタンド型のiphoneスピーカーが掲載されています。「Bugle iPhone」と名付けられたこの作品は、作り自体は非常にシンプルな物ですが、非常にアイデアに優れた物となっています。“Bugle”とは“らっぱ”を意味します。その名のとおりiphoneのスピーカー部分をはさみこむように装着すると、メガホンのような効果があると同時にiphoneスタンドとしても機能します。iphone speakeriphoneを立てかけて正面から音楽が聴けるのは便利なのではないでしょうか。インテリアとしてもおしゃれですね。電源を必要とするiphoneのスピーカーは数多く出ていますが、電源不要で装着するだけ。スペースもとらないので、持ち運びにも便利です。しかし現在この製品は販売していないようです。
Bugle – iPhone 5:Shapwways

一方こちらは、「Minimized Gramophone」。蓄音機を模したスピーカーといったところでしょうか。iphoneのケーブルをこのMinimized Gramophoneに通してiphone本体に差し込めばiphoneに装着できるデザインになっています。コード部分も挟み込める等、細かなところまでしっかりデザインされています。こちらは、
・iPhone 4/4S Minimized Gramophone:23ドル
・iPhone 5 Minimized Gramophone:22.9ドル
と、およそ2,300円でプラスチックでの出力に対応しています。Gramophoneいずれも家庭用の3Dプリンターで出力したいところですが、Shapewaysはデータ自体の販売は行っていない為、欲しいデータと出力する素材を選んで、Shapeways側で出力造形したものを自宅に送ってもらうという流れになります。3D CADを扱える人なら、メガホン型のiphoneスタンドくらいなら作成できるかもしれませんね。このようなアイデアを見ると、わくわくしてきます!

3Dプリンターでクリスマスツリー!

今年は家庭用3Dプリンター元年ということで、個人ユーザーでも自宅で使える3Dプリンターを購入した人も多いかもしれない。今年の夏ごろにCube等の低価格3Dプリンターの国内販売がはじまり、多くの人が手にしたと思うが、その後、何を作ったら良いか分からない?等で、今は押入れ等に3Dプリンターが眠っている、という人も多いだろう。そんな人にぴったりなのが、クリスマスツリーの装飾品を3Dプリンターで作ってしまうというのはどうだろうか?
カラフルなフィラメントや、ツリーにぶら下げる適当な大きさ等、まさに3Dプリンターにぴったりだ。以下の動画は、そんなクリスマスツリーに付ける装飾品を3Dプリンターで作った人の動画だ。かなりいい感じに仕上がっているので、みなさんも試してみたらどうだろうか。

3Dプリンターでアルファベットのアクセサリー

今年もそろそろクリスマスがやってくるが、プレゼントを何にしようか考えている人も多いだろう。今年のクリスマスプレゼントに、3Dプリンターで作ったアクセサリー等はどうだろうか?結婚指輪をShapewaysで作ったという人のニュースも最近あった。今回紹介するサービス「Mymo」は二つのアルファベットを組み合わせて自動でデザインした物をアクセサリーとして3Dプリンターで造形して送ってくれるサービスだ。
このようなサービスは今後増えてくるかもしれない。誰もが簡単に3Dデータを作れるサービスを構築し、出力自体はハイエンドマシンを用いた出力代行サービスを使う。アイデア次第のこのビジネスモデルは、今後たくさん増えてくるかもしれない。
似たような物だと、国内ではPetfigというサービスがある。petの写真を送ると、3Dデータの変換してくれて、それをShapewaysで造形して送ってくれる。mymoMymoはデータの作成画面もすごくシンプルで、組み合わせたいアルファベットを2文字入力するだけ。出来上がるデザインが面白いので、色んな組み合わせをついつい試したくなる。自分の名前のイニシャルや、恋人同士の2人の名前の頭文字を組み合わせるのもいいだろう。私も若いころ、自分と彼女の名前の頭文字のデザインの指輪を作ってプレゼントしたことがあるが、あれから長い月日が流れて、3Dプリンティングという技術で、今ではそんなことが簡単にできるようになったというのは非常に感慨深い。あの時彼女に渡した指輪、今でも持っていてくれてるのだろうか・・・mymo

Mymo

有名な絵画を3Dプリンターで複製

3Dプリンティング技術は様々な分野での利用が活発になってきているが、絵画の複製で用いられているという。絵画を複製するには、2次元の平面プリントを創造するが、絵が好きな人はご存知かと思うが、実際の絵画は、油絵等の場合、絵の具の重なりや筆のタッチ等で立体的な厚みを持っている。それを忠実に3Dプリンティングで再現している「3D Scan and Print」というプロジェクトがある。
こちらは、実際にオランダのアムステルダム国立美術館で、レンブラントの絵を3Dスキャニングしている時の動画。スキャニングの際のレーザーを絵画にあてているが、絵画への影響は大丈夫なのだろうか?

そして、こちらの動画は、実際にスキャニングした絵画のデータを3Dプリンターで出力しているところ。この仕上がりを見ると、かなりの品質での出力のようです。今後よりフィラメント等の造形材の素材が改良されると、このような楽しみ方が家庭用3Dプリンターでもできるようになるかもしれませんね。それにはまずフルカラーの3Dプリンターが安価で家庭用市場に浸透することでしょうか。家庭用で楽しむなら、わざわざ絵画を3Dプリンターで出力しなくても、普通の2次元の平面プリンターでも良い気がしますが、例えば絵画だけではなく、その絵画が収められている額縁までも含めて3Dプリンターでプリントアウトできるようになれば面白いかもしれませんね。実際にルーブル等にある有名な絵画の額縁は、相当複雑な装飾が施されていて立体的なので。

パリコレに3Dプリンティングシューズが登場

ファッション領域における3Dプリンティング技術の活用は、すでにいくつかの事例があるが、今回パリコレに3Dプリンターで作成したシューズが登場した。
Iris Van Herpen(イリス・ヴァン・ヘルペン)をご存知だろうか?Iris Van Herpenは、オランダ人デザイナー、イリス・ヴァン・ヘルぺン氏が手掛けるファッションブランド。伝統的な技法と革新的な技術や素材を融合させたコンセプトで近未来的なデザインが特徴的なファッションブランド。Iris Van Herpen氏は29歳という若く将来を嘱望されているデザイナー。そんな彼女が3Dプリンティング技術に注目したのは自然な流れかもしれない。イリス・ヴァン・ヘルペン氏は、MITとストラタシスとのコラボで過去にドレスを制作している。今回の作品は、マルチマテリアルObjet Connex 3Dプリンタと、Objet Eden 3Dプリンタを利用して制作された。
ついにパリコレにまで進出した3Dプリンティング。これからの様々な市場や生活シーンへの浸透が非常に楽しみでもある。

iPhoneを収納できる3Dプリンターで作ったハイヒール

3Dプリンタで様々な物が作られているが、今度はなんとiphoneを収納できてしまうハイヒールが登場した。このハイヒールをデザインしたのは、オランダのアムステルダルにある3Dデザイン会社のFreedom of CreationのプロダクトデザイナーであるAlan Nguyen氏。なかなかこの発想は思いつかない。
ハイヒールに収納するくらいなら、まずは先に帽子やベルト等を思いつく物だが、逆にこの奇抜さが3Dプリンターの面白さかもしれない。普段なら形にまではしないような馬鹿らしい思いつきも簡単に実際に作れてしまうところが、この先の3Dプリンターの可能性を感じさせる。こんなのあったら面白いのに、みたいなアイデアあれば、どんどんください。

3Dプリンターで作った蝶ネクタイ

3Dプリンターで作られたアクセサリーや、バッグ、ブラジャー等が最近ニュースになっているが、今度は蝶ネクタイが登場した。現時点で3Dプリンターで作られたアパレルは、コンセプト商品的な物が多く、日常で身に着けれるほど実用的な物ではない。しかし、今回、モノサーカスが発売した蝶ネクタイは、普通に身に着けてもおかしくないほどよくできている。この3Dプリンターで作られた蝶ネクタイは、プラスチック製の立体構造。ネクタイ等は結び目等を立体的に膨らませて綺麗に着用するが、なかなか綺麗に結び目が作れない場合等もある。しかしこの蝶ネクタイなら、わざわざ結ばなくても、シャツのボタンにスロットするだけで簡単に着用できて、見た目も非常に美しい。立体的なメッシュ構造は、チェック柄に見えるところも面白い。
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値段は12,000円。ちょっと高い気がするが、今後はデータさえ手に入れば、誰でも作成することができるようになるだろう。今後、このようなビジネスモデルは、どのような形で進化していくのか、非常に興味深い。