アメリカのラスベガスで開催されているCESでは、3Dプリンターの新モデルが続々と発表されています。昨日お伝えした3DシステムズのCUBE3に続き、家庭用3DプリンターのリーディングカンパニーMakerBot社が、MakerBot Replicaorの新モデル3機種を発表しました。MakerBot社は、3Dシステムズ社のライバル企業でもあるストラタシス社に昨年買収されています。大手2社による家庭用3Dプリンター市場の覇権争いが非常に熱いです。
今回発表された3つの新モデルは、
・MakerBot Replicator Mini:$1,375
・MakerBot Replicator:$2,899
・MakerBot Replicator Z18:$6,499
の3機種です。では順番に見ていきましょう。
- MakerBot Replicator Mini:$1,375
MakerBot Replicator Miniはこれまでの初代MakerBot Replicator/MakerBot Replicator2・2Xの廉価版モデル。MakerBot Replicator2Xが28万円だであったが、それよりも約14万円も安くなっています。こちらのモデルの特徴は簡単操作のエントリーモデルとなっており、簡単に組み立てられるなど、初心者にもやさしい製品となっています。新たな機能としては、プリンタヘッドの交換が可能になっており、フィラメントの残量を自動で検知し、スマートフォンに通知する機能も実装しています。また今回のモデルの目玉は、3Dプリンターのプラットフォーム内にカメラが内臓されており、スマホ等で造形の進捗等を確認することができます。3Dプリンターは、少しの大きさの造形物でも数時間かかり、場合によってはエラーになっていたり、フィラメント詰まり等が起こるので、頻繁に順調に造形されているかを確認する必要がありました。朝出かける前に出力設定をして自宅に戻ってきたら完成、というような出力をしていた人も多いとお思いますが、自宅に帰ってきたら、エラーで止まっていた、出力が失敗していた、等の経験はあるかと思います。そのような課題に対してのMakerBotからの回答ということになるのでしょうか。プリント中の様子を撮影してソーシャルメディアに共有する機能もあるようです。Thingiverseをより成長させようという戦略かもしれません。
- MakerBot Replicator:$2,899
MakerBot Replicatorは、これまでの初代MakerBot Replicator/MakerBot Replicator2/MakerBot Replicator2Xの後継機モデルになります。これまでは2や2X等のようにVerナンバーがふられていましたが、今回のモデルはシンプルに「MakerBot Replicator」となっています。世代でいうと、初期モデルからは第5世代のモデルにあたります。MakerBot Replicator2よりも11%大きなサイズの造形が可能で、価格は約29万円となっています。
- MakerBot Replicator Z18:$6,499
MakerBot Replicator Z18 はプラットフォームが大きく、大きな物を出力することができます。家庭用3Dプリンターで、横:30.5cm/縦:45.7cm/奥ゆき:30.5cmというのはトップクラスの大きさではないでしょうか。3.5インチの液晶ディスプレイを有しており、プリントプレビューやプリント状況の確認、セットアップ等が画面で行えます。65万円という価格はちょっと高いような気がしますが、それなりの価値はあるのでしょうか。
3DシステムズのCUBE3に続いて、MakerBot社(ストラタシス)もCESに合わせて新モデルを投入してきました。2014年もますます3Dプリンター市場は盛り上がっていきそうです。