まだまだ手ごろな価格とは言えない3Dプリンター。いきなり10万円ものお金は出せない、そんな方には手ごろな価格で3Dプリンターの原理が理解できる3Dペンはオススメかもしれません。既に3Dプリンターを持っている方であれば、3Dペンの原理は簡単に理解できるでしょう。3DのCADデータでコンピューターを制御して造形するか、あなたのイマジネーションと手先の器用さで造形するか。通常の3Dプリンターだと、ソフトウェアのセットアップや、3Dプリンター本体の設定等が必要ですが、ペン型3Dプリンターだと、ペン内部で樹脂(フィラメント)を加熱して溶かして押し出せば、そのまますぐに使う事ができます。最初の加熱に数分かかりますが、その後はペンのボタンを押しながら溶けたフィラメントを押し出して空間に描くだけ。ペン内部で溶けて外部に押し出されたフィラメントは、平面だけではなく空間にも描くことができます。
3Dペンは、2013年にキックスターターに「3Doodler」が登場して、その後いくつかの3Dペンが登場しています。当初は3万ドル(約300万円)を集めようとしてキックスターターに登場した3Doodlerは、なんと234万ドル(約2億3,400万円)の支援を集めてしまいました。3Doodlerは、空中に絵が描けるというコンセプトで大注目を集めました。ちなみにdoodleは「イタズラ書きする」という意味。
それに続けと登場したのが「3Dsimo」。「3Dsimo」は3Doodlerよりも扱える素材が多く、PLA/ABS以外にもPVA/ナイロン等も使うことができます。しかし「3Doodler」同様にクラウドファンディングサイトIndieGoGoに登場した「3Dsimo」は目標額20,000ドル(約200万円)に対して、63万円しか集まらずプロジェクト成立には至りませんでした。そこで「3Dsimo」はデザインを変更して再度支援プロジェクトをIndieGoGoに立ち上げました。1,000ドル(10万円)をプロジェクト成立額として設定したプロジェクトは最終的に11,058ドル(約110万円)の支援を集めてプロジェクトが成立しました!細かな性能等も向上させたのかもしれませんが、やはりデザインが洗練された事が大きいのではないでしょうか。確かに新たな「3Dsimo」は、これなら欲しい!と思ってしまうようなデザインです。
その他にもいくつか3Dペンが登場しているので、以下にまとめてみます。
- 3Doodler:アメリカ
・価格:99ドル(9,900円)
・材料:PLA/ABS
・寸法:180×24×24mm
・重量:200g
・http://the3doodler.com
- 3Dsimo:チェコ
・価格:85ドル(8,500円)
・材料:PLA/ABS/PVA/ナイロン
・長さ:170mm
・重量:180g
・http://3dsimo.otherwise.cz
- YAYA 3D PEN:中国
・価格:120ドル(12,000円)
・材料:ABS
・寸法:190×48×43mm
・重量:150g
・http://www.3dyaya.com
- WANHAO 3D pen:中国
・価格:137ドル(13,700円)
・使用材料:
・寸法:180×50×50mm
・重量:
・http://www.wanhao3dprinter.com
3Dペンは3Dプリンティングにおける一つのカテゴリーになっていくのでしょうか。