家庭用3Dプリンターの大本命が登場:3D Printer Zim

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3Dプリンター市場の今後の可能性を左右する要素としては、工業製品用途としての3Dプリンターではなくて、やはり家庭用3Dプリンターであろう。いかに一般家庭に3Dプリンターが普及するか。それが今後の3Dプリンティング市場の成長を左右する。そのようなテーマに真正面から挑戦する家庭用3Dプリンターの大本命が登場した。その名は「Zim」。一般コンシューマ向けに究極にこだわった3Dプリンターだ。現時点における3Dプリンターで最も家庭用として評価されている3Dプリンターは、3D Systemsが製造販売するCubeだろう。かなりの洗練されたコンセプトにより、世界中で今もっとも売れている家庭用3Dプリンターである。ただ、そんなCubeでも、本当の意味での一般的なユーザーにとっては敷居は高い物なのかもしれない。Cubeといえども、それなりのPCやCADに関するリテラシーが無いと、自由に使いこなすことはできないかもしれない。そのような敷居をもっと下げて、本当の意味での家庭用3Dプリンター市場を開拓しようとしているのが「Zim」だ。Zimを製造販売しているのは、アメリカのコネチカット州にあるStamfordのZeepro社。やはりこの領域では米国が強い。現在はKickstarterで支援者を募っており、そこで訴えている彼らのメッセージは、「私たちが作りたい3Dプリンターは、買ってその場で箱から出したら、そのまますぐに使える家庭用のパーソナル3Dプリンタ!」だ。いかに3Dプリンターで面倒な工程を省いて、簡単に出力することができるか、それにこだわっている。特徴としては、洗練されたデザイン、アルミ製の筐体、そして面白いのが、3Dプリンター本体に付いているカメラがプリントアウトの進捗を撮影してスマホアプリで見ることができる。

気になる、3Dプリンターとしてのスペックは、
・積層ピッチ:50ミクロン
・プラットフォームサイズ:205立方インチ(5.9×5.9×5.9)
・価格
-Kickstarterでの支援者特別価格:599ドル
-通常販売価格:900ドル(予想)
・発売予定日:2014年3月
現時点でKickstarter既に$216,098も集めている。日本円にして約2,000万円。目標額は30万ドル(約3,000万円)だが、おそらく達成するであろう。ただキックスターターは非常によいエコシステムなのだが、3Dプリンティング市場においては、この場合だとコレが手に入るのは来年の3月。あまりにも市場のイノベーションスピードが速くて、来年の3月には、もっと驚くような革新的な製品が出てきているのかもしれない。
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