カテゴリー別アーカイブ: 3Dプリンター ソフト

3Dプリンター用のデータを作成できるソフトを紹介。3D CGソフトや、3D CADソフトの他にも、ブラウザで簡単に操作のできるサービスや、iphoneやipad等のスマートデバイスで3Dプリンター向けデータを作成できるアプリ等を紹介。

Photoshopで誰でも簡単に3Dプリンターデータを作成!

3Dプリンターは持っているけど、3DのCADデータが作れない。そんな人は以外と多いのではないでしょうか。でもフォトショップくらいなら使える、そんな人も多いはず。Adobe Illustratorのaiデータ等をそのまま立体化して3D CADデータにできれば、複雑でかっこいいロゴデザイン等も簡単に3Dプリンターで造形できるようになるのかもしれません。そんな市場の期待に合わせてか、AdobeがPhotoshop CCに3Dプリント機能を追加してきました。Photoshop CCとはCreative Cloudの略でクラウドから利用するフォトショップ。PhotoshopはCS3(Creative Suite3)から3Dオブジェクトを扱えるようになっており、CS4からは3Dオブジェクトの編集や加工もできるようになっています。
では今回アップデートされたPhotoshop CCの3Dプリンティングに関する主な機能を見ていきましょう。

  • 3Dプリンターデータの直接読み込み
    なんとPhotoshop CCでは、3Dプリンター用フォーマットの、STL/OBJ/3DS/Collada/KMZ等が直接読み込めるようになりました。3Dプリンターのフォーマットはいくつかあり、また3D CADデータや3D CGデータとの間での相互フォーマット変換等、データの扱いにはいくつかの課題がありました。
  • 3Dデータ解析
    読み込んだ3DデータをPhotoshop CC上で解析して、利用する3Dプリンターで綺麗に出力できるように各種パラメータを最適化してくれます。3Dオブジェクトデータをアナライズして、メッシュで欠けている箇所を塞いで修正してくれます。また造形中に必要となるサポートやラフト等の支持構造も自動で生成してくれます。
  • 使用する3Dプリンターの設定
    使用する3Dプリンターでの出力時間の概算も教えてくれたり、フィラメントの選択やヒートアップといった3Dプリンターの融解温度設定等、様々な3Dプリンター用の細かな設定や制御ができるようになっています。Photoshop CCとの連携に対応している3Dプリンターは、3D Systems社のCube、Makerbot社のMakerbot Replicator2と2X、ZCorp Full Colorプリンター等になります。
  • オンラインサービス連携
    オンラインの3Dプリント出力代行サービスShapewaysとの連携にも対応しており、サービスに連動したダイアログボックス等がメニューに実装されています。その他にもオンラインデザインポートフォリオサービスのBehanceにも対応しており、シームレスな3Dデータのアップロードも可能です。今後はDMMの3Dプリントサービス等とも連携していくのでしょうか。

3d print Photoshop

また注目すべき物として、アドビ社はXMLフォーマットを元にした3PP(3D printer profile files)という3Dモデルデータと3Dプリンターをつなぎ合わせるファイルフォーマットの開発を進めています。このフォーマットは、オブジェクトの体積や面積、フィラメント情報等を保有して、これらのデータによってPhotoshop CC側で、3Dオブジェクトデータを、出力する3Dプリンター毎に自動で最適化してくれます。現時点でも3Dプリンター用のデータは数多く出回っていますが、使用する3Dプリンターやフィラメントによって、細かな調整が必要な事はみなさんご存知かと思います。この調整や設定を間違うと、綺麗に造形できなかったり、フィラメント詰まりによって途中でエラーになったりしてしまいますが、これらのエラーが軽減されるのであれば、画期的なことかもしれません。

今回のPhotoshop CCのアップデートにおける3Dプリンティング機能についてまとめると

  • Photoshop CS3(Creative Suite)/CS4から3Dデータの作成/編集が可能になっている。
  • 今回のPhotoshop CC(Creative Cloud)から、3Dプリンティングの機能が多く実装されており、3Dプリンターデータの扱いや3Dプリンターとの連携が強化されている。
  • 他の3Dソフト等で作成された3Dプリンター用データを3Dプリンターに出力する前に、データの補正や最適化が容易にでき、綺麗な造形や、3Dプリンターでの出力ミス等を軽減できる。
  • テキストロゴ等なら、Photoshopの3D機能で簡単に作成でき、そのまま3Dプリンターやオンライン出力代行サービスを使って3Dプリントを楽しめる。

このような感じでしょうか。

ちなみに気になるPhotoshop CCのお値段ですが、

  • 単体サブスクリプション:年間プラン(月額払い)
    Adobe Photoshop CCのフルバージョンと一部のオンラインサービスを利用可能。
    共有およびコラボレーションのためのクラウドストレージ20GB。
    年間契約が必要(月額払い):2,200円
  • 単体サブスクリプション:月々プラン(柔軟に月ごとの契約開始/停止が可能なプラン)
    単体製品1つ(Adobe Photoshop CC等)を、1ヶ月単位の契約・料金で利用可能。
    好きな時にキャンセル可能(契約は自動更新):3,200円

となっており、また

  • 無償メンバーシップ
    すべてのアプリケーションの30日間体験版。
    一部のオンラインサービスを利用可能。
    2GBのクラウドストレージ。

という期間限定のお試し無料プランもあるので、気軽に試してみるのも良いかもしれません。

DTPの標準ソフトであるPhotoshopが今後より3Dプリンティングに対応していくとするならば、クリエイティブな業界にいる人たちは誰もが簡単に3Dモデリングができるようになるのかもしれません。そしてそれらの3Dデータが自由に流通し始めると、ハードウェアの進化と併せて、ますます3Dプリンティング市場は成長していくことでしょう。

ブラウザで利用できる簡単3DCG作成ツールをAutodeskが発表

家庭用3Dプリンター普及の要素の一つとしてあげられる3D CADデータの作成において、今後は、ネイティブなアプリで専門技術を習得したクリエイターが作成するデータと、初心者でも簡単に作れるブラウザベースのツールという二つに大別されていくのかもしれない。Autocad等のCADオーサリングソフトで有名なオートデスク社が、家庭用3Dプリンター普及の為に積極的な展開を行っている。今回Autodesk社は、Webブラウザ上で無料で利用できる基本利用無料の3DCGツール「Project Shapeshifter」の提供を開始した。shapeshifter「Project Shapeshifter」はWebGL技術を使用したWebブラウザベースの3Dモデリングツール。WebGLとは、ウェブブラウザ上で3次元コンピュータグラフィックスを表示させるための基本的な標準仕様。特別なプラグインなしで利用環境等に依存することなく利用できるのが特徴。作成した3DモデルをOBJファイルとしてダウンロードできる為、そのまま3Dプリンターで出力できる。STLフォーマットのサポートはどのようになっているのだろうか?対応ブラウザは、GoogleChrome/FireFox等。今後、このような初心者でも簡単に3Dプリンター用のデータが簡単に作れるソフトウェアやツールはたくさん登場してくると思われる。

3Dプリンターソフト「3DBuilder」をマイクロソフトが提供

以前にも当サイトでマイクロソフトがWindows8.1で3Dプリンター対応になるというニュースをお伝えした。これは2013年6月にサンフランシスコで行われたマイクロソフトの開発者会議「BUILD 2013」で発表された。そしてついにその内容が11月15日に正式発表された。マイクロソフトは3Dプリントアプリケーションソフト3D Builderをリリースする。3DBuilder
3D Builderは、初心者でも比較的簡単にオブジェクトデータを修正/加工することででき、価格は無料。ウィンドウズストアからダウンロードして入手できる。Windows8.1であることが条件で、3DプリンターもWindows8.1対応であることが必要なようだ。家庭用3Dプリンターお最大手MakerBotは年内にWindows 8.1をサポートすることを発表している。3DBuilderこのように家庭用3DプリンターメーカーはWindows8.1対応を進めていくだろう。この取組がうまくいけば、マイクロソフトは3Dプリンティング市場において、それなりのポジションを獲得できるかもしれない。

ブラウザで3Dプリンターデータを簡単に作成できる「Matter.io」

ここ最近の3Dプリンティング市場の盛り上がりを見ていると、3Dプリンターや3Dスキャナー等のハードウェア市場の伸びは目立っているが、データ周りがやはりまだ不足しているように思える。3Dプリンターは、お金さえ出せば誰でも手に入るが、3D CADデータは、それなりの専門性や習熟度がないと、誰でも簡単に作り出すことはできない。そのような課題に様々なコンセプトでのアプローチがみられる。DesignSpark Mechanicalや3-Sweep等は革新的な技術でこれらの課題に挑んでいるが、PCのブラウザで誰でも簡単に3Dモデリングができるサービスが「Matter.io」だ。Cubifyでも簡単なアクセサリー等のSTLデータをブラウザベースで作成することができるが、Matter.ioは様々なSTLファイルをアップロードして、それらに様々なパーツをくっつけたり、効果をかけたり、色を付けたりすることもできる。
作成したデータをSTL形式でダウンロードすることもでき、かなり自由なサービスだ。何でもできる高機能なCADソフトにいきなり挑戦するよりは、まずは機能は制限されているが、このような簡易なサービスから3Dモデリングに挑戦するのもありだろう。機能が制約されている方が、色んなイマジネーションは沸くのかもしれない。

Metasequoia4が3Dプリンターに対応

株式会社テトラフェイスは「Metasequoia4」を9月30日から販売を開始する。今回注目の機能は、モデリング機能を強化し、3Dプリンターで出力可能なSTLファイル形式の入出力に対応する。「Metasequoia4」は3DCGを作成するために、ゲーム開発などで用いるポリゴン立体形状データを作成するWindows用ソフトウェア。3DCGソフトは何かと高価な物が多いが、Metasequoiaは手ごろな価格で様々な機能を有している。基本的な機能が使える「Standard版」と、Unityなどでも使用されるFBXファイル/COLLADAファイルや、3Dスキャナー等で用いられるPLYファイル等にも入力/出力の両方に対応している、「EX版」の2つのバージョンが用意されている。今後3Dスキャナー等が手ごろな価格で登場しはじめると、PLYファイルやSTLファイル等を一つのソフトウェアでシームレスに取扱いたいというニーズが出てくると思われる。これらのニーズをこの価格、この性能を提供するメタセコイアは今後注目のソフトウェアになりそうだ。家庭用3Dプリンター等が手ごろな価格で登場し始めているが、3Dプリンター周辺のソフトウェア等も合わせて手ごろな価格になってくることによって、ホームユースでのモノづくりが一層盛り上がってくると思われる。

http://metaseq.net/
・Metasequoia4 Standard:5,250円
・Metasequoia4 EX:19,950円
※Ver3.1以前からのバージョンアップパッケージも有り。

簡単操作の3D CADデータ作成ツールDesignSpark Mechanicalが登場

大手電子部品販売会社のアールエスコンポーネンツ(神奈川県横浜市)は2013年9月18日、3D CADデータを簡単に作成できるツール「DesignSpark Mechanical」の無償での提供を開始しました。英国の本社サイトでは、9月17日から提供を開始しており、なんと一日で約1万件のダウンロードがあったとのことです。動作環境は、Windows XP/Vista/7/8になります。3Dプリンターを購入して、適当なサイトからSTLデータを入手してプリントアウトを何回か行うと、次にやってみたいことは、自分で思った通りのCADデータを作成して、そのデータをプリントアウトしたいと思うだろう。ただ、現時点においては、素人が思い通りの形状をCADソフトで作成することは非常にハードルが高い。そんなニーズを踏まえて、CADデータ作成の技術力がなくても比較的手軽に3DのCADデータが作成でき、3Dプリンター用のSTL形式でデータを出力できるソフトが登場した。AutoCADやSolidWorksなど既存の3D CADソフトとの連携もサポートしているところが嬉しい。先日紹介した「3-Sweep」等、ここ最近、3Dプリンターのニーズに対して、データ作成のハードルを下げる為のソフトウェア市場が熱い。この先も様々な技術の登場によって、これまで以上に3D CADデータの作成のハードルは下がり、3Dプリンティング市場は大きく成長していくであろう。

3Dプリンター業界に革命?初心者でも簡単に3Dデータが作れる技術が登場

3Dプリンターの普及に伴い、3Dデータのニーズが高まっているが、普通の人に3DCAD等を操作するには、それなりの技術が必要でハードルの高い物となっている。CADソフトや3DCGソフトから立体物のデータを作成する以外にも、最近では、Makerbot社が発表した「Digitizer」や、Indie gogoで出資を募った、Photon等の、3Dスキャナーが注目されている。で、今回発表された新しい技術は、写真や画像等の二次元データから、誰でも簡単に3Dデータが作成できる技術だ。話を聞いてもどのように実現するのか、ぴんとこないと思うので、まずは動画を見ていただきたい。オブジェクトの輪郭の取り方は、クリックとドラッグで簡単にトレースできる。立体化したオブジェクトの背面は、Photoshopの「Content-Aware Fill」機能のような感じでマッピングされるので、立体化したオブジェクトをくるくる回したり移動させたりできる。この「3-Sweep」は現在開発中の段階であり、不規則な形状の物体等は、まだ完全に対応することはできていない。このようなソフトこそが、今後3Dプリンティングを一般家庭に普及させるためのドライバーになることは間違いない。早く製品化されて販売されることを祈るばかりである。

ShadeでSTLファイル出力

3Dプリンターの盛り上がりに伴い、STLファイルの注目が集まっている。STLファイルとは、3Dプリンターで出力することができるCADデータのファイルフォーマットだ。現状ではSTLファイルを書き出すには、専用のソフトが必要であったり、3DデータをSTL変換したり、何かと面倒だが、なんと国産の3DCG作成ソフト「Shade」の最新版のver.14ではSTLファイルの書き出しが可能になるらしい。これでまた3D業界と3Dプリンティング市場が一歩近づいて、より市場が発展するかもしれない。
3Dプリンタはもともと3D CADの分野で利用されており、似ているようで似ていないということで、3D CG市場とは微妙な距離感があった。3Dソフトで作成したデータを3Dプリンターで出力するということは、これまであまり考えてこられなかった。つまり似ているようで、全く別物と考えられていたのかもしれない。例えば、これまでなら、Shadeから3Dプリンタで出力する場合は、OBJファイルをSTLファイルにコンバートしていたが、Shade 3D 14ではユーザー自身がソフトウェアからそのままSTL出力できるようになる。これによって、これまで作りためていた3Dデータ等が、一気にSTLファイル出力して、市場に出回り、みんなが3Dプリンターでいろいろプリントアウトするようになるかもしれない。
このように、ハードとソフトがともに進化することにより、3Dプリンティング市場は益々盛り上がっていくと思われる。ハードとソフトが進化しているとなると、あと必要となるもは、サービスではないだろうか?この先様々な3Dプリンティングサービスの登場も期待したい。

Windows 8.1が3Dプリンターに対応

最近では、amazonに3Dプリンターコーナーができたり等、3Dプリンターが大衆化しはじめているが、次は、なんとWindows 8.1が3Dプリント機能にネイティブ対応するらしい。Autodeskなどのレンダリングソフトで作成したオブジェクトデータを、Windowsマシンからシームレスに3Dプリンターに出力できる。それは、米Microsoftが6/26に行った、年次開発者会議「BUILD 2013」で発表された。コードネーム:Windows Blueのプレビュー版は特設サイトから無料でダウンロードできる。これまでは3DCADソフト等で作成したデータは、レンダリングソフトからエクスポートして3Dプリンターのソフトウェアにインポートする必要があったが、Windows 8.1では、3Dプリンターのドライバが用意されており、Autodeskや3D Systemsなどのレンダリングソフトウェアで作成したファイルをそのまま3Dプリンターに出力できる。出力先としては、MakerBotやShapewaysやSculpteoが対応しており、Kinect for Windowsで取り込んだ人間の3Dオブジェクトを3Dプリンタで出力するデモ動画を公開した。3Dプリンティングがどこまで一般家庭向けに普及するかは現時点では懐疑的ではあるが、可能性は大いにあるだろう。フック等のちょっとした物から、子供向けのおもちゃなど、これまでならわざわざホームセンターにまで買い物に出かけていたようなちょっとした小物等は、データが作れさえすれば、たいていの物は3Dプリンターで作成することができる。ただ、これまでのプリンターのように、写真を簡単にプリントアウトするのとはことなり、3Dデータを作成することは、一般のユーザーにはハードルが高いだろう。一般のユーザーがAutodesk社のCADソフトを簡単に操作できるというのは想像できない。可能性としては、Autodesk社等のソフトウェア企業が、一般ユーザーにでも簡単に使いこなせるソフトを開発するか、もしくは簡単に3DCADデータをユーザーが入手することができるマーケット等の登場が期待される。すでにAutodesk社は、CADの敷居を下げるべく、124Design等、ipad等でも操作できる簡易版CADソフトや、iphoneからスキャニングできるソフト等の提供を始めている。