カテゴリー別アーカイブ: 3Dプリンター ツール

3Dプリンターを便利に使う為の様々なツールを紹介。

空間に絵を描いて3Dモデリングができる「GravitySketch」

3Dプリンターは買ったけど、3Dデータが作れなくて、その後3Dプリンターは押入れに眠っているという人も以外と多いかもしれません。3Dプリンターが市民権を得るためのブレイクスルーは、誰でも簡単に3Dデータが作れるようになることかと思います。
そんな中、空間に描いたスケッチを3Dデータにすることができる製品が登場しました。専用メガネと赤外線ペン、専用の格子状パッドの3つからなるこの製品は、パッドの上の空間にペンをはしらせて好きな物を描きます。

AR技術や空間認識技術を組み合わせたこの製品は「GravitySketch」と名付けられ、イギリスの「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート」で進行中のプロジェクト。既に基本となる特許は申請済みで実用化に向けての開発が進んでいるようです。

これなら絶対欲しい!洗練されたデザインの3Dペン「LIX」

昨年キックスターターに登場した3Dペンの3Doodlerは2億3千万円の支援金を集めて大注目を集めました。その後3Doodlerに続けと、いくつもの3Dペンが登場しています。
しかしいずれもデザインが優れておらず、ペンの太さや重さ等いくつもの課題があり、“ペン”と言うには少し無理があるような大きさでした。空間上に絵を描くようにして使う3Dペンは、長時間使い続けると手が疲れたり痙攣したりするくらいの負担がかかります。特に精細なデザインをする場合には、細かくペン先をコントロールする必要がありますが、重くて太いとそれも困難なことは想像に難くないと思います。2次元の絵を描く時、書道をする時、もしその時に使う筆が太くて重いと大変ですよね。3d pen lix

それらの課題を解決しようと、人間工学に基づいたデザイン性の高い3DペンがLIXです。アルミのボディで洗練されたデザインとなっており、LED等もいい感じで配置されています。これなら机の上のペン立てにさしておくこともできますし、インテリアとしてもかっこいいですよね。実際には140ドル(14,000円)で販売される予定ですが、その前にキックスターターに登場して、70ドル(7,000円)で支援金を募るようです。3d pen lix

LIXを開発したのは、Delphine Eloise Wood / Anton Suvorov / Ismail Baranによって今年設立されたイギリスのスタートアップ。彼らは芸術と技術(芸術工学)のバックグラウンドをもっているとのことで、このような優れたプロダクトを生み出せるということに納得です。
このように3Dプリンティングの市場が成長していくにつれて、スペックや機能性だけではなく、今後は製品(プロダクト)のデザイン性等も重要な要素になってくるのかと思われます。

3d pen LIX

Leap Motionで3Dモデリング

ここ最近Leap MotionやRing等のジェスチャーコントロールデバイスがたくさん登場し始めている。このようなデバイスをNUI(Natural User Interface)と言うらしい。トムクルーズ主演のマイノリティーリポートにそのようなシーンがあった事を思えている人も多いだろう。そんな映画の中の世界が実現し始めているのだが、Leap Motionを使って3Dプリンター用のCADデータをモデリングできるプロダクトがあるのをご存知だろうか。leapmotionHot Pop Factoryは、3Dプリンターで制作したアクセサリーを販売するなど、3Dプリンティング関連のサービスやプロダクトを開発している会社。Leap Motionでジェスチャーを検知することによって、指を動かして3Dデータをモデリングしていくソフトウェアを開発している。CADソフト等の特別な知識は不要なので、子供でも簡単に使うことができる。
また、本家Leap Motion社が直観的に3Dモデリングを行う事ができる「Free Form」というLeap MotionのAppを提供している。しかも無料。以下の動画を見てもらうと、そのすごさを実感できるかもしれないが、それなりの物をモデリングするには、かなりの熟練が必要かもしれない。

今後はリアルな粘土をこねるように、手のひら全体の動きを検知して、掴む、引っ張る、なでる、等の操作ができるように進化していくのだろう。
小さい頃からピアノを習うように、今後は小さい頃から子供がこのようなプロダクトを使いこなすことによって、ものすごいクリエイターが登場するのかもしれない。

家庭用3Dプリンターでの造形物を綺麗に仕上げる:Makeraser

家庭用3Dプリンターを使っている人が出力時に考えることは、積層ピッチを細かくしていかにつるつるな表面に仕上げるか。たとえばCubeなら最少積層ピッチは0.2mmとなっており、立体物は縦方向に等高線のような細かな層が0.2mm単位で発生する。家庭用3Dプリンターでは、出力仕様の構造上、どうしてもこのような重なりの層が表面上に発生してしまい、出力後にやすりで表面を仕上げたりして加工する場合がある。そのようなニーズに対して、造形したモノを簡単でキレイに表面加工をするツールが登場した。「Makeraser」は、マーカーのようなペン型の設計となっており、マーカーの先端からは非毒性のアセトンが出る。このアセトンを3Dプリンターで出力したオブジェクトの表面に塗ると、造形素材の表面の樹脂を溶かしてこの溶けた材料が表面のスキマに入り込むことにより、表面をつるつるに仕上げてくれる。makeraserヤスリで削ってピカピカにするのとはまた異なったアプローチであるが、このような様々な3Dプリンターの課題に対するソリューションが登場するのは非常に良いことではないだろうか。アセトンで溶かして表面を仕上げるには、PLAやABS等の素材の相性もきになるところである。このように、今後も3Dプリンターの周辺サービスやプロダクトが数多く登場するのを期待せずにはいられない。