2014年2月に特許が切れた3Dプリンターのレーザー焼石法とは?

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2014年2月にレーザー焼石法の特許が切れることを先日当サイトでもお伝えしましたが、ではそのレーザー焼石法とは何なのでしょうか。
レーザー焼石法/粉末焼結積層造形法/粉末固着法/粉末焼結式方 等、様々な呼び名がありますが、世界的にはSLS(Selective Laser Sintering)法と呼ばれています。※以降SLS法と記載。

SLS法の魅力は、FDM方式(熱溶解積層法)や光造形法等の他の造形方式がプラスチック等のある一定の成形材料に限定されているのに対して、SLS法では樹脂材料やセラミック、金属等も造形することができます。造形方法に関しては、言葉や図で説明するよりも、動画で見た方が分かりやすいと思います。3D Systems社の動画がとても分かりやすいので紹介させていただきます。1986年にテキサス大学でJoseph J. Beaman教授らを中心にSLS方式の研究プロジェクトが始まり1987年にはSLS方式による造形装置を製造販売する目的でDTM社が設立されました。そのためSLS方式に関する特許はDTM社が保有しており、独占使用権が与えられていました(2001年8月にDTM社を3D Systems社が買収)。
今回期限切れとなるSLSの特許は基本的な物となっており、そのベースとなった特許技術の上に、様々な技術が日々加えられて改良されSLS方式の3Dプリンターは進化してきました。その為、現時点で実現しているSLS方式の3Dプリンターを誰もが作れるというわけではないですが、このような事はFDM方式(熱溶解積層法)の3Dプリンターでも同様であり、昨今のFDM式3Dプリンターの低価格化や技術の進化と照らし合わせると、これから数年内にSLS方式の3Dプリンターが低価格化し手軽に入手できるようになると思われます。

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