カテゴリー別アーカイブ: 3Dプリンター 家庭用

ここ近年の3Dプリンターブームは、なんといっても十数万円で購入することが可能となった家庭用の3Dプリンターの登場にあります。手ごろな価格帯や、机の上におけるデスクトップサイズであったり、比較的安価に手に入るフィラメント等の材料等、近年の技術革新や市場の成長には著しい物があります。数年後には、一家に一台3Dプリンターの時代が来るかも。

折りたたみ式の3Dプリンター「Tobeca」

ここ最近、小ささをうりにした3Dプリンターがいくつか登場し始めているが、今回はコンパクトなだけではなく、折りたためる3Dプリンターが登場した。その名は「Tobeca」。特徴は折りたたんでアタッシュケースのような小さなケースに全てが収納できるところだろう。FDM方式(熱溶解積層法)で、フィラメントは、ABS/PLA/ハイブリッド木材/プラスチック/ナイロン等の多種に対応しており3mm径のフィラメントを利用。
家庭用3Dプリンターは、そんなに毎日頻繁に利用するものでもないので、使わない時はコンパクトに収納しておきたい場合があるだろう。通常の家庭用3Dプリンターだと、コンパクトといえど、それなりにスペースをとるので、このTobecaなら簡単に折りたたんでケースに収納しておけば、場所もとらずに保管しておけるのがうれしい。

tobeca

SCOOVOの評価

国産初の家庭用3DプリンターSCOOVO。現行品はSCOOVO c170。手ごろな価格とサイズで人気の製品だ。 8月に1次生産分が発売された時は不具合等により多少炎上したりはしたが、その後は紳士的な対応で、仕様変更や無償でのアップグレードを行っており、サービスの品質自体も良くなっていると思われる。 これからSCOOVOを買おうか検討している人、既にSCOOVOを持っている人、 そんな人が気になるのが、実際にSCOOVOを使ってるユーザーの声。 SCOOVOでモノづくりに勤しんでいるユーザーさんのブログを集めてみました。

3DプリンターSCOOVOに新色が登場

欧米勢に市場を席巻されている3Dプリンター市場であるが、そこに果敢に挑んでいる国内の家庭用3Dプリンター、Scoovo。販売当初は、様々なトラブルや顧客対応等で若干炎上していたがその後は市場のニーズ等を確実に読み取り、ユーザーフレンドリーな3Dプリンターを投入している。それに対して、着実に市場から評価を得ているのかもしれない。家庭用3Dプリンターの価値としては、やはりコンパクトなスペースで簡単に使うことができる使いやすさだろう。その点では3D SystemsのCubeが一歩リードしているが、Cubeの難点はフィラメントが非常に高いということだ。コストパフォーマンスが非常に悪い。そこに真正面から切り込んだのがScoovoだ。Cubeとは同様の市場セグメントをターゲットとしながらも、Cubeと比較した時に、フィラメントの安さによるコストパフォーマンスの高さを売りにしている。この訴求はじわじわとではあるが、コンシューマーにも評価され始めており、現時点でScoovoを購入しようとしても、すぐには手に入らない程の人気のようだ。そんなScoovoが新色を発表した。これまで「SCOOVO C170」は、ホームページからの直販のみであったが、9月から大手量販店のオンラインストアでの取り扱いも開始した。既に池袋のヤマダ電機でも店頭販売されており、10月中にはビックカメラグループでの店頭販売も開始される予定だ。今回発表された新色は量販店限定の赤色と青色。家庭用3Dプリンターは、自宅に設置するため、デザインやカラー等は、インテリアの要素としてもこだわりたいもの。そう考えると、今回の新しいカラーラインナップは、Scoovoをより勢い付けるものだろう。また、これまでは利用可能なフィラメントが直販のみであったが、ビックカメラなどの量販店でも購入可能となる。その他、Scoovoの消耗品でもああるベッド用のマスキングテープや、ホットノズル等も取り扱う。このように国産メーカーの3Dプリンターが、国内の大手量販店でどんどん扱われていくことによって、家庭用3Dプリンター市場が発展していくことを楽しみにしたい。

家庭用3Dプリンターの大本命が登場:3D Printer Zim

3Dプリンター市場の今後の可能性を左右する要素としては、工業製品用途としての3Dプリンターではなくて、やはり家庭用3Dプリンターであろう。いかに一般家庭に3Dプリンターが普及するか。それが今後の3Dプリンティング市場の成長を左右する。そのようなテーマに真正面から挑戦する家庭用3Dプリンターの大本命が登場した。その名は「Zim」。一般コンシューマ向けに究極にこだわった3Dプリンターだ。現時点における3Dプリンターで最も家庭用として評価されている3Dプリンターは、3D Systemsが製造販売するCubeだろう。かなりの洗練されたコンセプトにより、世界中で今もっとも売れている家庭用3Dプリンターである。ただ、そんなCubeでも、本当の意味での一般的なユーザーにとっては敷居は高い物なのかもしれない。Cubeといえども、それなりのPCやCADに関するリテラシーが無いと、自由に使いこなすことはできないかもしれない。そのような敷居をもっと下げて、本当の意味での家庭用3Dプリンター市場を開拓しようとしているのが「Zim」だ。Zimを製造販売しているのは、アメリカのコネチカット州にあるStamfordのZeepro社。やはりこの領域では米国が強い。現在はKickstarterで支援者を募っており、そこで訴えている彼らのメッセージは、「私たちが作りたい3Dプリンターは、買ってその場で箱から出したら、そのまますぐに使える家庭用のパーソナル3Dプリンタ!」だ。いかに3Dプリンターで面倒な工程を省いて、簡単に出力することができるか、それにこだわっている。特徴としては、洗練されたデザイン、アルミ製の筐体、そして面白いのが、3Dプリンター本体に付いているカメラがプリントアウトの進捗を撮影してスマホアプリで見ることができる。

気になる、3Dプリンターとしてのスペックは、
・積層ピッチ:50ミクロン
・プラットフォームサイズ:205立方インチ(5.9×5.9×5.9)
・価格
-Kickstarterでの支援者特別価格:599ドル
-通常販売価格:900ドル(予想)
・発売予定日:2014年3月
現時点でKickstarter既に$216,098も集めている。日本円にして約2,000万円。目標額は30万ドル(約3,000万円)だが、おそらく達成するであろう。ただキックスターターは非常によいエコシステムなのだが、3Dプリンティング市場においては、この場合だとコレが手に入るのは来年の3月。あまりにも市場のイノベーションスピードが速くて、来年の3月には、もっと驚くような革新的な製品が出てきているのかもしれない。

家庭用3Dプリンターとしては最大級の造形サイズ:Creatr

家庭用3Dプリンターを選ぶ際に、検討するポイントの一つに、出力できる造形サイズにこだわる人もいるだろう。そのような人におすすめの家庭用3Dプリンター「Creatr」の国内販売が10月1日から始まった。「Creatr」はオランダのLeapfrog社が開発したFDM方式のパーソナル3Dプリンター。この3Dプリンターを株式会社システムクリエイトが日本国内で販売を行う。「Creatr」の特徴は、なんといっても出力可能な造形サイズ。最大で70mm×230mm×200mmの大きさのモデルを出力できる。デザインも洗練されており、アルミフレームとスチールパネルを用いた筐体は、アルミパーツを採用しているので、大きさの割には以外と軽く、にもかかわらず堅牢性にも優れている。今日本国内で一番流通していると思われるCube3Dプリンターのプラットフォームサイズ(造形サイズ)が140mm×140mm×140mmとなっており、それと比較すると、「Creatr」の270mm×230mm×200mmの大きさは魅力的だろう。

・本体サイズ:500mm×600mm×500mm
・重量:32kg
・ノズル径:0.35mm
・積層ピッチ:0.05~0.35mm
・対応材料:ABS/PLA
・シングルヘッドタイプ:357,000円
・デュアルヘッドタイプ:388,500円
・フィラメント:15,750円/1kg
トラブル時のサポートは、システムクリエイトがサポート。
※システムクリエイト:http://www.systemcreate-inc.co.jp/

 

超小型3DプリンターLumiFold

昨今様々なコンセプトの3Dプリンターが登場しているが、今回は、数センチ四方程度の大きさの物を作る非常に小さな折り畳み式の3Dプリンターが登場した。その3Dプリンターは「LumiFold」。大きさは90x90x90ミリというち小ささで、UV感光樹脂をの造形方式により、かなりのクオリティのオブジェクトを造形できる。以前、当サイトでも持ち運びが可能なポータブル家庭用3Dプリンター「Bukito」を紹介したが、今回の「LumiFold」はそれよりも小さい。
毎度のことながら、このプロジェクトもIndieGoGoで出資をつのっており、1500ドル程度の資金を調達して、429ドルでプリンターを売ろうとしている。
15万円の資金調達で、4万円の商品を売ろうとしているが、そんなに安価な資金調達で実現可能なのだろうか?本日時点で、4,600ドルを調達しているので、目標の1,500ドルはクリアしている。

このプロジェクトをリードしているのは、イタリアのMarin Davide氏。これまで様々な3Dプリンターのプロジェクトがキックスターターやインディーゴーゴーで出資を募ってきたが、今回のプロジェクトはまたそれを一歩前進させたようなプロジェクトだ。この先も、われわれの想像を覆すような3Dプリンティングの製品コンセプトが続々と登場することを期待せずにはいられない。

家庭用CNCマシン:Handibot

CNCとは、コンピュータ数値制御(Computer Numerical Control)の略称で、機械工作において工具等の移動量や移動速度などをコンピュータで制御して部品やパーツ等を切り出して作る方法の事。複雑なデザインであっても、コンピュータで制御することにより、同じ物を複数繰り返して作成したり、複雑な形状も精緻なレベルで作り出すことができる。最近では3Dプリンターの注目により、モノづくりブームが到来しており、CNCという言葉もよく聞くようになった。ただ、さすがにCNCマシンは、まだまだ高価な物であり、3Dプリンターのように、家庭用にまで普及するものではない、と考えるのが普通だろう。
だがしかし、アメリカのノースカロライナ州にあるCNCメーカーが、デスクトップパソコンと同じくらいの大きさのポータブルCNCマシンを作ってしまった。その名は「Handibot」。通常のCNCマシン同様、切断/穴開け/加工/彫刻等の作業もできるのにもかかわらず、コンパクトサイズなので、持ち運びもできてしまう優れもの。このCNCマシンとパソコンをつないで、専用ソフトウェアで操作を制御する。まさに家庭用CNCマシンといったところか。

こちらの製品は、Kickstarterで支援を募集しており、1250万万円の目標額を大きく上回る3,500万円が集まったようだ。
さすがDIY大国アメリカ。このような製品を作り出す人もいれば、このような製品を欲しがる人も沢山いて、キックスターター等で出資を募れば、あっというまに数千万円集まってしまうところがすごい。

FABtotum:多機能な3Dプリンターが登場

3Dプリンターに続き、安価な3Dスキャナーが登場し始めているが、なんと3Dプリンターに、3Dスキャナー機能を兼ね備えた3Dプリンターが登場した。このプリンターは加えて、フライス版加工や立体彫刻機能まで兼ね備えた驚きの製品だ。「FABtotum」は現在Indiegogoで出資募っており、1099ドルで手に入れることができる。カラーはレッド/ブラック/ホワイト。FABtotumの特徴としては、全てオープンソースで公開されており、サードパーティー製の部品等を自由に使えて、機能を拡張できる。これまでにはなかった新しい概念の3Dプリンターだ。
多機能な割には、サイズもコンパクトなので、大きなスペースを割けない家庭用3Dプリンターとしては便利かもしれない。

3DプリンターCubeでサポートを成形しないようにするには

3Dプリンターを使っていて気になるのは、フィラメントの材料費。特にCubeのカートリッジは非常に高く、出力の失敗や無駄なフィラメント出力はなるべく避けたいところ。何度か整形していると、整形物の下に敷かれて整形される部分が気になってくる。これは、整形時にオブジェクトが倒れないようにサポートしたり、整形後にプラットフォームからはがれやすくするためにするための物。Raft(ラフト)とよばれる。整形後、このRaftを引っぺがす必要があるが、これが意外と硬く、ニッパー等がないとなかなかはがせない。またこれが以外とフィラメントを使うので、剥がしたRaftがそれなりの量となり、そのまま捨てるのがもったいなくなってくる。
では最初からこのラフトを出力しないように設定するにはどうしたらいいのだろうか?Cubeの場合は、Cubeソフトウェアの「Setting」メニューを開くと、RaftのON/OFFボタンがある。これをOFFにしてBuildするだけでRaftは整形されなくなる。
最近ではKickStarter等で出資を募っているが、はやくフィラメントを再利用するための機材が出てきてほしい物である。

持ち運び可能な小型軽量プリンターBukito

3Dプリンター市場がにぎわうにつれて、まずは3Dプリンターのハードウェア市場から盛り上がりが始まっている。アメリカの様々なベンチャー企業が、KickstarterやIndieGogo等で資金を集め、様々なコンセプトの3Dプリンターの開発が発表されている。まずは低価格化ということで、Bucaner等が大きな注目を集めたが、価格の次の差別化として、次はサイズを売りにした3Dプリンターが登場した。Kickstarterで注目を集めている持ち運びのできる小型3Dプリンター「Bukito」である。本体サイズは125mm×150mm×125mmで、手軽に持ち運ぶ事ができる。Cube3Dプリンターも比較的小型で、片手で持ち運びが可能だが、それよりも小さくて軽いサイズだ。まだ製品化されていないので、プロトタイプのスペックで0.3mmレイヤー。素材はポリ乳酸やABS樹脂やナイロンなどが使え、フィラメントは標準的な1.75mm。3Dプリンターが小型なのはうれしいが、現時点の市場性において、小さくて持ち運びができることがどれだけ重要かは分からない。市場が成熟してきたら、小型化というのは一つの差別化になるかもしれないが、現時点におていは、よほど大きいサイズでない限り、造形サイズや、積層ピッチ、フィラメント等のコストパフォーマンスの方が重要視されるのではないだろうか。これら全てが満たされて、尚且つ、小さくて軽いとなると、大きな支持をえるのかもしれない。