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スピッツ「小さな生き物」展でメンバーの3Dプリンター製フィギュアを展示

タワーレコード渋谷店の8階にある「SpaceHACHIKAI」で、9月10日~29日までの間、スピッツのニュー・アルバム「小さな生き物」の発売を記念した「スピッツ 小さな生き物展」が開催されるが、そこで3Dプリンターで制作されたメンバーのフィギュアが展示されるようです。 その他にも、メンバー使用楽器の展示やドキュメンタリー映像の上映なども予定されています。
最近ではパフュームが3Dプリンター出力用のデータを提供していましたが、ミュージシャン等の著名人と3Dプリンターは、市場の黎明期においては、キャッチーで親和性の良いものなのかもしれません。
海外では確かキアヌ・リーブスの3Dプリンティングフィギュア等がすごく話題になってましたね。

3Dプリンター業界に転職!

毎日3Dプリンティング業界のニュースが流れているが、この隆盛は雇用の領域にまでも影響をおよぼしはじめた。3Dプリンティングに興味のある人なら、何か自分で事業を興してみようかな、とか考えるかもしれないが、例えばこのモノづくりムーブメントにのって、景気の良い企業に転職して波に乗るというのもあるかもしれない。ただ単にこのブームに乗るというだけではなく、その市場に必要とされるだけの技術や見識、経験等が必要なのかもしれない。現在、ちらほらと3Dプリンタ関連のサービスエンジニアが積極的に募集とされているようです。3Dプリンターのハードウェアの世界的な大ブームに併せて、バランスが取れていないのが、ソフトウェアエンジニアや、コンテンツクリエイター。
3Dプリンターのブームを一過性の物と見るか、将来大きな市場ができあがる未来の市場と見るか、これから様々なソフトスキルを身に着けるに際して、3Dプリンティング市場は一つの大きな選択肢かもしれない。

3Dプリンターで1年で20万円の節約になるって本当?

テッククランチからの記事だが、3Dプリンターを活用すると、1年で約20万円の節約ができる、というミシガン工科大学の研究者が発表した研究の記事があった。あくまで一般消費者の家庭にあたえる影響を予測した物なので、現時点では実際にそのような節約が発生していることはあまりないだろう。調査結果によると、1年間に20個の様々なオブジェクトを出力した場合、控えめにみても、年間で約30,000円の節約になると見積もられている。最大ではなんと20万円。Cubeが約17万円で販売されていることを考えると、1年で回収できるROIだ。本当なのだろうか?実際に3Dプリンターを購入してから様々な物をプリントアウトしている私自身の実体験から述べるとすると、まだまだ実生活で代用できるようなオブジェクトを3Dプリンターからプリントアウトできているかというと、そうでもない。完成度/強度/使い勝手/デザイン性等を考慮すると、日常生活の中でふと必要になった物などは、3Dプリンターでデータを作成して、もしくはThingiversのようなサイトからデータを探し出して3Dプリンターで出力するよりは、近所のホームセンターで購入した方が早いし、時間等を考慮すれば、ROI的にもそっちの方が優れている。
近い将来、本当に必要な物等は、3Dプリンターで代用できるようになるかもしれないが、現時点においては、
・3Dプリンターの性能。
・フィラメント等の素材の品質と価格。
・出力するデータそのもの。
等の要素が発展途上であることを考えると年間20万円の節約というのは、ちょっといいすぎかも。でも考え方によっては、例えば子供のいる家庭で、子供がいろんなおもちゃほ欲しがる場合、それらを全て3Dプリンターからの出力オブジェクトで代用すれば、それなりの節約額になるのかもしれない。ただ、私が子供のころに、年間20万円ものおもちゃを購入してもらった記憶はなく、思い出してみても、ファミコンのソフト数本、とかなので、年間1万円から2万円くらいだった。ちなみに今現在、私自身が3Dプリンターで出力したもので、実際に使っている物は、コップ等の食器程度。それも食事用などではなく、洗面台で歯磨き用に使っている。フィラメントの素材のコストや、出力にかかった時間等を考えると、100円ショップで購入した方が早くて安いのかもしれないが、3Dプリンティングは現時点においてそういうものと比較するものではないのかもしれない。
100円ショップで購入するよりも、もっと多くのわくわく感や、様々な気付きや学びが得られ、多くの人が様々な未来を予測することが現時点における3Dプリンターが持っているポテンシャルなのかもしれない。

紙で出力する3Dプリンター「McorIRIS」

最近ホームユースとして手ごろな価格で手に入る3Dプリンターは、積層形式で造形を行い、素材はPLAやABS等のフィラメントを用いる。また最近では木材を素材に用いた3Dプリントサービス、ウッドライク等も存在する。今後様々な素材の3Dプリンティング技術が登場すると思われるが、今回は紙を素材とした3Dプリンターが登場した。A4サイズのコピー用紙で100万色以上のフルカラー出力が可能とのことだ。この製品を開発したのは、アイルランドのmcor technologies社。8月1日から日本でも発売される。製のフルカラー3Dプリンター「McorIRIS」が、8月1日から日本でも入手可能になった。
3Dプリンティングにおいて気になるのが、素材のコストパフォーマンス。フィラメントや樹脂等は、現時点ではまだまだ高価なものだ。しかしMcorIRISは紙を素材とすることによって従来の樹脂を原材料とする3Dプリンターの約20分の1にコストを抑えられる。素材が紙、と聞くと強度が心配になってくるが、市販にコーティング剤等での処理により、木材同等の強度になる。火をつけたら燃えるのだろうか?
・積層ピッチ:0.1mm
・造形サイズ:約幅256×奥行169×高さ150mm
・対応ファイル形式:STL/OBJ/VRML
・対応OS:Windows XP/Vista/7
・筐体寸法:幅950×奥行700×高さ800mm。
・重量:約160kg。
・本体価格:618万円
日本国内では、ジェービーエムが輸入販売を開始しているが、現時点では納期に3か月程かかる。
紙で3Dプリンティング、というのがいまいちイメージがわかないが、石膏を原材料とした3Dプリンターだと、造形後に石膏の塊の中からオブジェを抜き出すが、Mcor IRISの場合だと、もちろん、コピー用紙1枚1枚を使って積層していくのだと思うが、コピー機に入れるコピー用紙の束(固まり)から、オブジェクトが出てくるような感じかもしれない。そう考えると、すごい量の紙が必要なのと、かなりの紙屑が生まれるような。普通にコピー機で2Dプリントアウトする感覚で考えると割高に感じるかもしれないが、それでも紙を原材料とできることは画期的な製品かと思う。

家電量販店で3Dプリンターが続々販売開始

個人向けの3Dプリンターの販売を、大手家電量販店が続々と開始している。ビックカメラ、ノジマ、ヤマダ電機が8月から3Dプリンターの店頭販売を開始した。取扱い機種は、3D Systems社の、Cube/Cellp等。量販店販売となってくると、在庫確保が重要となってくるが、その点では3D Systems社のCubeが優勢か。店頭では、実演等も実施しており、足を止めて見入る人も多いようだ。その他、夏休みということで、子供向けの体験イベント等も実施されており、ますます3Dプリンターは身近な存在になってきている。ただ、その場で持ち帰れるわけではなく、実際の納期はもう少し先、等場合もあるようで、やはり世界的に3Dプリンターの在庫は不足気味のようだ。例えば、ビックカメラでは、当日10台限定で9万9800円等のように数量制限もあもよう。

武藤工業が3Dプリンター出力サービスを開始

4月に、イグアス社と同じタイミングで3Dプリンターの輸入販売業務を行う事を発表した武藤工業(MUTOH)が3Dプリンターを使用した出力サービスの事業化を発表した。武藤工業は3Dシステムズ社のCubeXの輸入販売を行うことは今年の4月に発表し、6月から販売しているもよう。CubeXのカートリッジは、18,000円/1Kg。馬鹿高い。で、その武藤工業が開始する3Dプリンター出力サービスは、最近DMMやRinkakが始めた、Shapewaysのビジネスモデルをまねたサービスモデルに近いかもしれない。販売代理店として取り扱っている、米3Dシステムズ社の「プロジェット3500」「プロジェット660」を用いて出力サービスを請け負う。対象顧客は、一般の個人ユーザーというよりは、建築や製造業、医療分野などの法人がターゲットになっているようだ。その点は、DMMやRinkakとは異なるかもしれない。
出力価格は、オブジェクトの大きさやデータの修正の有無により異なるが、データ修正のないフィギュアであれば3万円程度とのこと。フィギュアの出力だけで3万円というのは、個人ユースとしては、かなりのはハードルの高さかもしれない。やはりこの領域のブレイクスルーは、発注/受領の簡便化と、価格の低価格化がポイントかもしれない。3万円では個人はまず依頼しないだろう。数千円で出力できるビジネスモデルを構築できた企業がこの領域の勝者になるのかもしれない。

3Dプリンティングを活用した無印良品のキャンペーン

以前、当サイトでも紹介したが、無印良品が「旅×3Dフィギュアで家族の記憶を形に」というキャンペーンを展開している。昨今の3Dプリンターに便乗した、なんだかすごい無理やり感は否めないが、今回その内容が明らかになった。トラベル用品を扱う無印良品の「MUJI to GO」ブランドの、新グローバルキャンペーンということらしい。「本物の家族が旅をし、目的地である地球の裏側で自分たちの旅を形にした3Dフィギュアと対面する」というストーリー?らしいが、うーん、理解が難しい。
写真は、空港で一家が3Dスキャニングをされているシーン。旅立ち前にスキャニングした一家のデータが、旅先のとある目的地にフィギュアとして設置されていて、そのフィギュアと実際の家族が対面するというストーリー?仕掛け?らしい。このキャンペーンのストーリーを映像にして、Webやソーシャルメディアで発信して、MUJI to GOの世界観を拡散するとのことらしい。この映像を拡散することで、MUJI to GOの世界観は拡散するのか?そもそもMUJI to GOの世界観とは何か?この映像を見る限り、自分には世界観が伝わってこなかった。
MUJI to GO 2013:ロードムービー「地球の背中」。ロードムービーと聞けば、みなさんは何を思い浮かべるだろうか?私はヴィム・ヴェンダースのパリ・テキサスかな?今回のキャンペーンロードムービーは、3Dプリンティングとロードムービーを組み合わせた新しい取り組みなのかもしれない。
なにはともあれ、様々なシーンで3Dプリンターが活用されることはうれしいことだ。私にも家族があれば、是非ともこの楽しいキャンペーンには応募すると思う。

3Dプリンターで金メッキのアクセサリー

登録された3DのCADデータを、好みの出力素材を選択して、自宅に送ってもらうサービスを提供しているShapewaysはみなさんもご存じかと思う。最近日本国内でも、同様のサービスがいくつか生まれ始めている。最近ではDMMが始めたサービスや、Rinkaku等が有名だ。そんなShapewaysが、出力できる素材の種類をどんどん増やしていっている。このオブジェクト、プラスチックじゃなくて、もっと色んな素材で出力できればいいのになー、とか思うことは多い。特にアクセサリー等は、やはりプラスチックだとどうしても微妙な感じになる。
今回Shapewaysが対応した素材は、なんと金メッキ。素材はブラスで黄銅になる。ブラスとは(brass)、銅Cuと亜鉛Znの合金で、亜鉛が20%以上のものをいう。真鍮(しんちゅう)という呼称は聞いたことがある人も多いと思う。そのブラスの上から金メッキを塗るという成形で造形されているようだ。
価格は若干高め。1立方センチメートルあたり35ドル。このドクロのアクセサリーは、造形サイズにもよるが、Shapewaysでは$290の値段で販売されている。日本円だとおよそ3万円弱。ちょっと高いかな?
ただ、CADデータさえあれば、高品質なアクセサリーが簡単に作成できるのは、革新的なことかもしれない。

持ち運び可能な小型軽量プリンターBukito

3Dプリンター市場がにぎわうにつれて、まずは3Dプリンターのハードウェア市場から盛り上がりが始まっている。アメリカの様々なベンチャー企業が、KickstarterやIndieGogo等で資金を集め、様々なコンセプトの3Dプリンターの開発が発表されている。まずは低価格化ということで、Bucaner等が大きな注目を集めたが、価格の次の差別化として、次はサイズを売りにした3Dプリンターが登場した。Kickstarterで注目を集めている持ち運びのできる小型3Dプリンター「Bukito」である。本体サイズは125mm×150mm×125mmで、手軽に持ち運ぶ事ができる。Cube3Dプリンターも比較的小型で、片手で持ち運びが可能だが、それよりも小さくて軽いサイズだ。まだ製品化されていないので、プロトタイプのスペックで0.3mmレイヤー。素材はポリ乳酸やABS樹脂やナイロンなどが使え、フィラメントは標準的な1.75mm。3Dプリンターが小型なのはうれしいが、現時点の市場性において、小さくて持ち運びができることがどれだけ重要かは分からない。市場が成熟してきたら、小型化というのは一つの差別化になるかもしれないが、現時点におていは、よほど大きいサイズでない限り、造形サイズや、積層ピッチ、フィラメント等のコストパフォーマンスの方が重要視されるのではないだろうか。これら全てが満たされて、尚且つ、小さくて軽いとなると、大きな支持をえるのかもしれない。

ShadeでSTLファイル出力

3Dプリンターの盛り上がりに伴い、STLファイルの注目が集まっている。STLファイルとは、3Dプリンターで出力することができるCADデータのファイルフォーマットだ。現状ではSTLファイルを書き出すには、専用のソフトが必要であったり、3DデータをSTL変換したり、何かと面倒だが、なんと国産の3DCG作成ソフト「Shade」の最新版のver.14ではSTLファイルの書き出しが可能になるらしい。これでまた3D業界と3Dプリンティング市場が一歩近づいて、より市場が発展するかもしれない。
3Dプリンタはもともと3D CADの分野で利用されており、似ているようで似ていないということで、3D CG市場とは微妙な距離感があった。3Dソフトで作成したデータを3Dプリンターで出力するということは、これまであまり考えてこられなかった。つまり似ているようで、全く別物と考えられていたのかもしれない。例えば、これまでなら、Shadeから3Dプリンタで出力する場合は、OBJファイルをSTLファイルにコンバートしていたが、Shade 3D 14ではユーザー自身がソフトウェアからそのままSTL出力できるようになる。これによって、これまで作りためていた3Dデータ等が、一気にSTLファイル出力して、市場に出回り、みんなが3Dプリンターでいろいろプリントアウトするようになるかもしれない。
このように、ハードとソフトがともに進化することにより、3Dプリンティング市場は益々盛り上がっていくと思われる。ハードとソフトが進化しているとなると、あと必要となるもは、サービスではないだろうか?この先様々な3Dプリンティングサービスの登場も期待したい。